内容説明
教師の世界にも、能力開発を謳い、業績に応じた処遇への道を開くといわれる新しい評価制度が入ってきた。「教えるという仕事」は評価可能なのか。教師はどう受け止めたのか。示唆に富む経緯をたどった宮崎県のケースを検証する。
目次
はじめに(問題設定;「新しい教員評価」制度―全国の動向)
第1部 教員評価制度改革の導入と実施のプロセス(「翻案」過程としての教員評価制度の修正・変更;どのような「教員評価」が行われようとしたのか;「翻案」された宮崎県の独自性;翻案の意義)
第2部 学校現場は評価制度をどう受け止めたのか(教師の能力観という“現場の文法”;「新しい教員評価」制度導入の効果)
結論
著者等紹介
苅谷剛彦[カリヤタケヒコ]
オックスフォード大学教授、東京大学大学院教育学研究科教授(2009年9月まで)。専攻は教育社会学、比較社会学
諸田裕子[モロタユウコ]
元東京大学大学院教育学研究科産学官連携研究員。専攻は教育社会学
妹尾渉[セノオワタル]
平成国際大学専任講師。専攻は教育経済学
金子真理子[カネコマリコ]
東京学芸大学教員養成カリキュラム開発センター准教授。専攻は教育社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
13
教員不祥事もあってか、教員が社会から厳しい目で見られている。それは子どものためならば、仕方ないことであろう。だが、萎縮してしまっては、創意工夫したオリジナル授業は展開しづらくもなる。教師が良かれと思っても、PTAとか評議員が否定すれば、型通りの授業しかできなくなる。授業アンケートというのは、予備校でも大学でも出てきている。当事者も第三者も、理想的な授業や学校を目指すのであれば評価は意味がある。しかし、評価の低い教員が指導力不足、研修の対象で、最悪、職場を追放されていくのであれば、何のために採用されたのか?2014/02/20
もくそん元帥
2
教員評価の要請=「学校」の産業化(サービス業としての教育)2014/06/14