ちくま文庫<br> ギリシア喜劇〈1〉アリストパネス〈上〉

ちくま文庫
ギリシア喜劇〈1〉アリストパネス〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 538p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480020611
  • NDC分類 991

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tieckP(ティークP)

6
ギリシア悲劇に比べると、コンテクストが重要になってくるぶん読みづらいのがギリシア喜劇。しかも本書は傍注ではなく後注なので確認がけっこう面倒な本である。ただ、作品の魅力全てを一度で分かろうとさえしなければ、訳文だけでもテンポや語彙から文体の傾向は分かり、訳者のたんかの切り方を見るようなつもりで読めばまず楽しむことはできると思う。特に2人の人物で後者が少しだけもじりながら掛け合いをするところなどはさながら漫才であって、高津氏がばっさり質が低いと切り捨てている「騎士」もその辺で楽しめるのではないかと思った。2018/01/13

ヴィクトリー

2
当時の政治や世相を風刺、揶揄した物なので、解説無しには面白さは分からない。同シリーズの悲劇が見開き末尾に訳注が入っていたのに対して、こちらでは量が大幅に増えたためか、各作品の末尾にまとめられている。この訳注を読む事を厭いさえしなければ、悲劇よりも当時の社会の様子がうかがえる喜劇の方が歴史好きには楽しめるのではないだろうか。まぁ、かなり品のないネタもあるし、洒落や造語の面白さは原文でないと本当のところは分からないのかもしれないけど、翻訳も結構頑張ってるんだと思う。2012/12/20

ma_non_troppo

2
アリストパネスの現存する喜劇は、悲劇のように神話がモチーフになっていない。すべて彼のオリジナルだ。そのためか世界観に馴染むまでにいくぶん骨が折れた。上巻に収められた喜劇の中では、なんといっても「雲」がいちばん面白い。あのソクラテスが徹底的にこき下ろされている作品だからだ。ソクラテス自身もプラトン『ソクラテスの弁明』の中で言及していたほどだし、アリストパネスがどれほどソフィストを毛嫌いしていたのかしみじみ伝わってきて笑える。もっとも、ソクラテスは金銭で知を売るソフィストたちとは一線を画した人だったのだけど。2012/11/17

ホームズ

1
ギリシア悲劇と違い神話をベースにしていないので少し理解するのが大変だった(--;) ペロポンネソス戦争を背景にして反戦を訴える作品が多く、かなり激しく批判的な感じになってたな〜(笑)ソフィストも嫌いだっんだ(笑)授業で聞いたけど忘れてた(笑)2009/01/07

ヤスミン

0
「雲」だけ読んだのだけれども終わり方がひどい。でもこういったソクラテスの捉え方が当時の庶民の見方に近いのかもしれない。2012/02/16

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