出版社内容情報
十二年ぶりに改訂される指導要領.それが義務づけている日の丸掲揚,君が代斉唱,歴史上の人物の指示などが,日本の教育にもたらす影響,教科書が改悪されてゆく危険に対して,父母や教師は今何をなすべきかを訴える.
内容説明
12年ぶりに改訂される指導要領。それが義務づけている日の丸掲揚、君が代斉唱、教えるべき歴史上の人物の指示などが、日本の教育にもたらす深刻な影響、教科書がさらに改悪されてゆく危険に対して、父母や教師は、今何をなすべきかを訴える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
63
2016年855冊め。義務教育において教科書採択が学校・教師ごとの採択から広域採択に改められたのは1963年だそうだ。教壇に立っているのはそれ以後に生まれた人がほとんどという現在のでは、教師の側も仮に発行・採択ともに自由とされても困惑するだろう。(続)2016/10/14
Takao
3
1989年8月21日発行(初版)。27年前の出版。記録によると、以前一度読んでいる。再読して強く印象に残ったのは、戦前文部省で教科書編纂に携わった井上赳(たけし)のこと。教科書への軍部の圧力が強まるなか、必死に抵抗し続けたことに感銘した。軍の要求に対して、教科書では子どもの発達への考慮が必要であることを説き、要求は技術的に実現実現不可能であるとして拒否した。戦後占領軍から追放の対象者とされたが、戦時下、自由自主の精神に従って軍部、極端な国家主義、国粋主義と戦ったと反証。『サクラ読本』をつくった人である。2016/08/12