音楽家でもある文豪デュアメル。音楽に対する熱烈な信仰、音楽を通しての現代文明への鋭い洞察と批判が尽きることなく語られる。
... 音楽といった言い方でラポルトは語ってもいる。音楽と沈黙。これもまた一種ありふれた言い方だ。ただ、慰めについても沈黙についても、ラポルトという「書く」行為の孤独について徹底してつきあった作家だからこそ、そこに大きな説得力をみてしまうのは ...
... 音楽である。音楽の憧憬は常に趣味性の滿足からばかりではない。人間の勢を醫する上に於ても、音楽は無くてならないものである。労働に疲れてつて来たものも音楽の慰めを欲求する。脳髄を荒して帰って来たものも音樂の慰めを欲求する。腦髓を荒して歸つて ...
... 慰めや激励や開放の道具となったのも、音楽が魂の表現になり得たためであったに違いない。つまり音楽とは、心の色彩とアナログなものであり、音楽全体が一つの音楽的色彩と呼ぶべきものなのである。色彩と心というテーマは、心音楽心彩という三角関係では ...
人の音楽に對しての嗜好は、常に永嶽するものと存ぜられ候。小生は、此の舊技の爲に ... 音楽に心を寄することを止めず、熱心なる學術研鑽の間に、綽々たる餘裕を以て、之 ... 慰め、愁に於ての力、煩ひに於ての光明として、彼はいかなる多忙の時期に於ても ...
日外アソシエーツ. 楽の世界を渉猟。◇西洋音楽と日本音楽常清佐著三笠書房 1949 240p 19cm 760.4 ◇西洋の音、日本の耳近代日本文学と ... 慰めの音楽 G.デュアメル著,戸田邦雄訳創元社 1952 165p 19cm 760.4 ◇慰めの音楽 ... 音楽・芸能の本全情報 音楽論音楽.
... 音楽の深い結びつきは、こんなところにも姿を現し、人の心を温かく慰めたり、また音楽の中に希望の光を見出癒やすことができているのも、また不思議な数学という方程式が見つけた「宇宙の法則」なのかもしれません。孤独な身の上で育たフリエが、ふとした ...
... 音楽を奏でてほしい」リノアは僕を静かに見つめ続けていた。リノアの目は澄んだ静かな湖面を映ろう風紋のように繊細で、清らかな光に満ちていた。リノアの中にある希望を、僕は感じた。音楽は人を楽しくさせ、悲しい気持を癒し、慰めてくれる。音楽に秘め ...
... 音楽が悲しむ気持ちを慰めようとしてくる。鬱陶しい。今、私の胸中にあるのは悲しみよりも疑問だ。慰めなんかいらない。音楽は耳の中で空回りするばかりで、気持ちは一向に落ち着かない。ピンクの棺に施された刺繍を目で追っていると、誰かがエントランス ...
... 《慰めの音楽》が、こんど尾崎喜八氏の新しい訳で白水社から出版された。同じ本が、もう何年も前に戸田邦雄氏の訳で創元社から出たことは、この新しい訳を仕上げられた尾崎氏のあとがきにもある通りで、私も、前の訳でこの本をよんだ。最近新しい訳本を送 ...