内容説明
私的教育投資がもたらすスキル偏重と格差助長―学校教育を侵蝕する“影”の国際的分析のなか、大きく浮かび上がる塾大国日本の実態。
目次
第1章 定義とパラメータ
第2章 私的な受験指導の特色
第3章 提供者と利用者
第4章 教育的、社会的、経済的な影響
第5章 教育制度の発展と多様性
第6章 政策対応と選択
第7章 結論
著者等紹介
ブレイ,マーク[ブレイ,マーク] [Bray,Mark]
香港大学UNESCO Chair Professor of Comparative Education。世界初のユネスコ比較教育冠講座教授である。IIEP所長就任以前に世界比較教育学事務局長、同会長を務め、先立って香港大学教育学部長、同大学比較教育研究センター長、主任教授を務めた。世界比較教育学会会長として、2004年(キューバ)、2007年(サラエヴォ)の世界比較教育学会を主催
鈴木慎一[スズキシンイチ]
早稲田大学名誉教授。ヨーロッパ比較教育学会名誉会員。中国中央教育科学研究院名誉教授。北京師範大学客員教授、その他中国の師範系大学数校の客員教授を務めている。早稲田大学British Studies研究所、同教師教育研究所は在任中に本人が立ち上げた。研究分野は比較教育、教師教育、イギリス教育政策。瑞宝中綬章受章(2014年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かりん
2
4:《世界各国の「影の教育」について。》塾など学校教育以外の補習を「影の教育」と定義して、各国の状況をまとめた書籍。各国がちゃんとした調査をして、ユニセフがちゃんとまとめて、それをちゃんとした翻訳して…ということで時間がかかっており、だいぶデータは古いが、勉強になる部分が多い。そして、予想外の結論にびっくりした。後発効果や儒教の影響では説明できないという意味で、そして公私の新たな関係という意味で、イングランドやフランスの仕組みをもっと詳しく知りたくなった。E2018/09/25
河副ときわ
0
補習や塾での学習について多数の国にまたがって論じている。原書初版が99年、改版が09年とやや古いが、書かれた当時の教育事情を知ることができる。解説、並びに付属資料が簡潔な文でまとまっている。2015/09/19