内容説明
グラフ理論は、計算機科学、通信工学、電気・電子工学をはじめ経営工学、化学、遺伝学、言語学などの基礎理論として欠くことのできない重要な概念であり、各分野への広範な応用がなされている。本書は、予備知識として初等的な集合論と行列論のみを前提として簡明に書かれているので、大学初年級の学生でも容易に読み進むことができるようになっている。250題の演習問題を載せ、その一部に解答を付けて、本文の徹底的理解をはかると共に、新しい結果やアイデアが得られるようになっている。
目次
第1章 入門
第2章 定義と例
第3章 道と閉路
第4章 木
第5章 平面性
第6章 グラフの彩色
第7章 有向グラフ
第8章 マッチング、結婚、Mengerの定理
第9章 マトロイド理論
著者等紹介
ウィルソン,R.J.[ウィルソン,R.J.][Wilson,Robin J.]
オープン大学
西関隆夫[ニシゼキタカオ]
1969年東北大学工学部通信工学科卒業。1974年東北大学大学院修了。現在、東北大学大学院情報科学研究科教授、工学博士
西関裕子[ニシゼキユウコ]
1983年国際基督教大学教養学部卒業
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんしん
3
プログラミングパズルが好きな人には楽しく読める。 いろいろな問題がグラフを使ってモデル化できることに気付いた。 証明や問題は飛ばし読みしたけど、それでも有意義だった。2015/10/22
葉
1
グラフ理論の本を初めて読んだのでこれが良いのか悪いのかはわからない。個人的に定義がしっかり書かれていると感じたのでしっかり基礎力を身につけれるのではないかと思っている。マッチング理論のところはゲーム理論の延長で少しは知っている部分があったが、マトロイドは無知だったので、基底や集合の作りから覚えなければならなかった。グラフが非常に多い分初心者にはわかりやすいのではないかと思うが定義についてはコツを掴まなければならないと感じた。2014/10/15
R
1
「大学数学は高校と違う」「高校まで得意でも挫折しちゃう人も多い」etc...と聞くので,大学数学で教わるという分野に触れてみようと思い,卒業論文のテーマをグラフ理論にかかわるものにして勉強する.有名なケーニヒスベルクの橋問題,彩色問題から,異様な雰囲気はなつ題名の問題まで数々紹介.木グラフまでは何とかわかったがその先は難しいなーと感じた.理解できていないところも多い. 証明も今まで見たことのない方法で,どう進めるのかよくわからなかった.今年の初めに読み始めたので読むのに1年近くかかったのかな...?2013/12/26
nashcft
1
前半は定義を図を用いて丁寧に解説していたが、先に進み、定理とその証明が増えるにつれやや解説が等閑にされているように感じた。しかしそれまでの内容をしっかり頭に入れた上で読めば理解できない訳ではないので、時間をとって読み返しながら学習するのがこのテキストの使い方として正しいのかも知れない。不満な点として、章や節の並びに今一まとまりを感じられないことが挙げられる。2013/11/13
こうたろう
0
勉強会での使用テキスト(札幌数学勉強会)。 最終章マトロイド理論は残して 完了 この1年ちょっときつかったけどなんとか全問解けたかな。 良書だと思います。2015/10/30