内容説明
すべてが白黒に見える全色盲に陥った画家、激しいチックを起こすトゥレット症候群の外科医、「わたしは火星の人類学者のようだ」と漏らす自閉症の動物学者…脳神経科医サックスは、患者たちが抱える脳の病を単なる障害としては見ない。それらは揺るぎないアイデンティティと類まれな創造力の源なのだ。往診=交流を通じて、不可思議な人生を歩む彼らの姿を描か出し、人間存在の可能性を謳った驚きと感動の医学エッセイ。
目次
色盲の画家
最後のヒッピー
トゥレット症候群の外科医
「見えて」いても「見えない」
夢の風景
神童たち
火星の人類学者
著者等紹介
サックス,オリヴァー[Sacks,Oliver]
1933年、ロンドン生まれ。オックスフォード大学を卒業後、渡米。脳神経科医として診療を行うかたわら、精力的に作家活動を展開し、優れた医学エッセイを数多く発表する。鋭敏な洞察と人間への深い共感に支えられた本書『火星の人類学者』は、多くの読者を魅了して全米で大ベストセラーとなった。著書には他に、同名映画の原作となった『レナードの朝』や、『サックス博士の片頭痛大全』『色のない島へ』(以上早川書房刊)『妻を帽子とまちがえた男』『手話の世界へ』などがある
吉田利子[ヨシダトシコ]
1946年生まれ。東京教育大学文学部卒、翻訳家。訳書に「失語の国のオペラ指揮者」(早川書房)「記憶を消す子供達」他多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件