出版社内容情報
金融政策運営の失敗は誰の責任なのか。日銀に「独立性」は本当に必要なのか。凋落するエリート集団の「存在意義」を問う。
【金融政策運営の失敗は、誰の責任なのか】
【凋落するエリート集団の「存在意義」を問う】
本書では、他の日銀本のように、日本経済の長期低迷と金融政策運営の関係を直接的に取り扱うことはしていません。
日銀とはどういう組織でどのような業務を行っているのか。政府との関係はどのようになっているのか。そして、日銀という組織は将来的にどうあるべきなのか――。
本書の目的は、金融政策論やマクロ経済論を展開することではなく、日銀という組織を論じることにあるからです。
組織としての日銀を描写することによって、机上や紙上の金融政策論には現れてこない、実際の政策運営の躍動感を感じていただければと思います。
【おもな内容】
第1章 日銀マンとは何者か―大組織に潜む「エリート意識」の構造
半官半民/組織に潜むエリート意識/個性豊かだけど変人が多い/採用試験は面接だけ/『小説日本銀行』と実際の日銀/日銀マンの一生/減点方式ではない人事査定方法 ほか
第2章 日銀という組織―なぜ人々は「過度な期待」を寄せるのか
罰則のない日銀考査/明示されていない「経済成長」と「物価安定の達成」/「時代の要請」と新日銀法の大きなギャップ/なぜ人々は「過度な期待」を寄せるのか/日銀の最重要局/別格の大阪支店 ほか
第3章 日銀の歴史と総裁たち―「財政・金融の分離」と「独立性」への疑問
デフレ・ファイターとしての日銀/総裁として必要な資質/歴代総裁考/傑出していた国際派総裁/人間味溢れていた平成の鬼平/実力派大蔵官僚と激動の日本経済/敬虔なクリスチャン ほか
第4章 最高意思決定機関への懸念―問われる審議委員の存在意義
完全に担保されていない独立性/正副総裁と審議委員の力関係/透明性と説明責任/経済調査能力が低下する危惧 ほか
第5章 日銀の孤独と悲劇―「独立性」と「共同責任」の狭間で
スケープゴートにされる日銀/日銀不要論を免れるための独立性/流れを変えた安倍政権/失敗の責任は誰が取るのか?/共同責任体制の死角/日銀のジレンマ ほか
はじめに―今なぜ日銀組織論が重要なのか
第1章 日銀マンとは何者か―大組織に潜む「エリート意識」の構造
第2章 日銀という組織―なぜ人々は「過度な期待」を寄せるのか
第3章 日銀の歴史と総裁たち―「財政・金融の分離」と「独立性」への疑問
第4章 最高意思決定機関への懸念―問われる審議委員の存在意義
第5章 日銀の孤独と悲劇―「独立性」と「共同責任」の狭間で
あとがき―日銀法再改正の方向性
白川 浩道[シラカワ ヒロミチ]
著・文・その他
内容説明
巨大組織に潜む「エリート意識」の構造を明らかにした“日銀組織論”!「日銀不要論」を免れるためにすぎない「独立性」は本当に必要なのか―。凋落するエリート集団の「存在意義」を問う。金融政策運営の失敗は誰の責任なのか。スケープゴートにされる日銀のジレンマとは―。
目次
第1章 日銀マンとは何者か―巨大組織に潜む「エリート意識」の構造(半官半民;組織に潜むエリート意識 ほか)
第2章 日銀という組織―なぜ人々は「過度な期待」を寄せるのか(日銀の目的;資金取引の総元締め ほか)
第3章 日銀の歴史と総裁たち―「財政・金融の分離」と「独立性」への疑問(日銀の創立;日銀の生みの親・松方正義 ほか)
第4章 最高意思決定機関への懸念―問われる審議委員の存在意義(政策委員会と審議委員;完全に担保されていない独立性 ほか)
第5章 日銀の孤独と悲劇―「独立性」と「共同責任」の狭間で(政策運営は共同責任のはずなのに;スケープゴートにされる日銀 ほか)
著者等紹介
白川浩道[シラカワヒロミチ]
1961(昭和36)年東京都生まれ。クレディ・スイス証券チーフ・エコノミスト。慶應義塾大学経済学部卒業後、日本銀行に入行。金融研究所エコノミスト、国際局兼企画局調査役(国際会議担当)、金融市場局調査役等を歴任。日銀在職中に経済協力開発機構(OECD)経済総局に出向。1999年に退職後、UBS証券チーフ・エコノミストを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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