内容説明
当時の私は大きなプレッシャーの中にいた。自分にいったい何ができるのか?自分は本当は何がやりたいのか?私が赴任したカリフォルニア工科大学(カルテク)には、大勢の優秀な科学者がいた。その中にあの有名なファインマン先生はいた。私が会った先生は、二度目のガン手術の直後で、ひどく体力をなくしていた。それは、いたずら好きでユーモアいっぱいの「ファインマンさん」ではなく、ひとりの年老いた研究者だった。初めて先生と話をしたとき、私はこの偉大な科学者が、私の迷いに、ヒントを与えてくれると予感した。若手科学者と二度目のガン手術の直後で年老いたファインマン先生との最後の交流。科学や人生の素晴らしさを静かな交流の中に見つめる、珠玉のノンフィクション。
目次
おとなりは、ファインマンさん―ガンと闘うノーベル賞受賞者
ファインマンとの出会い―イスラエルの小さな図書館にて
カルテクへの招待―僕はフリーエージェント
電子的なふるまい―バビロニア人タイプVSギリシャ人タイプ
知恵くらべ―「サルにできるなら、君にもできる」
科学の探偵―誰がシャーロック・ホームズになれるのか?
物理とストリップ―「強い力」から逃れろ!
想像の翼―ファインマンは、いつだってインコースを走る
世界を変えるひも―目には見えない六つの次元
空腹の方程式を解く―結婚披露宴には平服で〔ほか〕
著者等紹介
ムロディナウ,レナード[ムロディナウ,レナード][Mlodinow,Leonard]
カリフォルニア大学バークレー校にて博士号を取得。カリフォルニア工科大学(カルテク)の特別研究員、アレクサンダー・フォン・フンボルト財団招聘研究員として物理学を研究。その後、ハリウッドで脚本家として活躍、『新スタートレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション』他のテレビシリーズを手がける。カリフォルニアのサウス・パサディナ在住
安平文子[ヤスヒラフミコ]
翻訳家。東京外国語大学ロシヤ語学科卒
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感想・レビュー
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