湾岸戦争は起こらなかった

  • ポイントキャンペーン

湾岸戦争は起こらなかった

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 155p/高さ 19X12cm
  • 商品コード 9784314005647
  • NDC分類 319.28
  • Cコード C0030

内容説明

90年代最初の大イヴェントは、情報・メディアに支配された現代世界の、破滅的行く末を語っていた?「鏡のむこう側」に入りこんだわれわれの時代―。あの「戦争」はいったい何だったのか。

目次

湾岸戦争は起こらないだろう
湾岸戦争はほんとうに起こっているのか?
湾岸戦争は起こらなかった

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

14
壮大な言い訳集なのだが、しかし凄まじく面白く重要な言い訳集だ。湾岸戦争が開戦する半月ほど前、「湾岸戦争は起こらないだろう」と題する論考が発表された。冷戦後の新世界秩序では、巨大な軍事力による抑止力の論理のもとに暴力は管理され、ただ不穏な気配だけがメディアを覆っていく。その中で誰も決定することは出来ず、湾岸戦争というのはそもそも起こることが出来ない……というのをフランスの大思想家が断言したものだから大変、僅か半月後に早速予言は外れ、湾岸戦争最初の犠牲者ボードリヤールという言葉まで飛び出したが、本番はこの後だ2017/06/04

CCC

7
アメリカはフセインを自分たちの延長でしか見ていない、あれは別個の論理で動いてるんだ、みたいな話があるけど、著者の方がフセインを偶像化している度合いが強いような……というのが気になった点。それはそうと、どこかで聞いた湾岸戦争の別名ニンテンドーウォー。この本の言説とは関係、関連があるのだろうか。リアルタイムじゃないからよくわからない。関係ないのかな。2020/04/18

ハンギ

1
わりと注目された本みたいだけど、フランス人が湾岸戦争をみるとこうなるのか、という感じ。基本的にサダム・フセインについては差別的な視点を持っていて、アメリカにも先輩風を吹かしている。基本的には三部構成となっており、イラク戦争は起きていない、と主張するのはどうかなと思ったけれど、それは要するにメディアが発達した現代社会では本当に起こっていることと、偽物の間の区別がどうでもよくなってしまうというものである。(それを分ける手段はない) あんまり新鮮味はないけど、新世界秩序なるものを提唱していたことにはびっくりした2012/02/28

ヤマニシ

0
「見世物としての戦争を求める欲動は、完全なかたちで存在している。すっかり減退した権力への意思と、問題だらけの知への意思のかわりに、今日いたるところに残っているのは、スペクタクルへの意思であり、それとともに、戦争の亡霊あるいは虚構を救い出したいという執拗な願望である。」(p35)2024/04/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/387554
  • ご注意事項