感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ton
5
超分厚い文庫本。じっくりねっとり鈍足進行。が、相変わらず情景が鮮やかに思い描ける筆運びで退屈はしない。しないのだけどー…やはりある程度の進行速度はあっても良かったと思うのですよ。何はともあれ、コッピーだよ、コッピー。こういう今昔の違いは実に楽しい。結局、生き残った者が勝ち。人も獣、人生はけものみち。2020/02/22
1goldenbatman
5
「ねえ、久恒さん。私ももう小娘ではないから、ズバリと云うわ。あなたはわたしの身体が欲しいんでしょ？」久恒は、色欲にかられまたヒトの弱みにつけこみ、権力を傘に自らの欲望を満たそうとする悪徳刑事！死んでもらいます。その他、作者の思惑により数々の悪人が死にました。キャリアもノンキャリアも関係ない。悪をなす者は多く、正義を行う者は少ないということだろう。2019/04/16
ピコ
3
こういう世界に限らずこういったことは一般の社会にもあるのでは？もちろん人の命までは奪わないまでも。英国紳士をイメージさせる小滝が「ええ、ようござんす」と言うところが時代を感じさせる。それと「コッピー」と言っていたんですね。2013/06/11
そうたそ
2
★★★☆☆ 長かった……。文庫版の大きさのページにぎっしりと詰まった字が700ページ超。松本清張の本ってそんなに長さを感じさせない面白さだが、これは少し長さに疲れたかなあ。さんざん引き伸ばした上に妙なあっけない最後。これについては少しがっかり。読み終わってから「結局どうなの？」という疑問が残ってしまうストーリーでも或る。そもそも狭い空間で展開されるストーリーであるだけに、大きな展開は望めないのだが、しかしその背景には大きく動く人間関係があるわけで、その割には小さく収まってしまった、という印象である。2012/11/11
みかん
1
秦野や黒谷が呆気なく死に追いやられてしまい、もう一捻り欲しかった。小滝だけ生き残るとは意外だった。2011/01/26
