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内容説明
自然の謎と格闘する科学者はまた、科学者仲間と激しく競争する。なぜなら、未知の謎も、誰か一人が解き明せば、それはもはや謎でも何でもないからだ。かくして戦国時代の武将の先陣争いにも似た激烈な一番のり競争が演じられる。近代科学が誕生して約400年。ガリレオは暗号文で新発見を隠し、ニュートンはライバルの名を著書から削った…。科学史に隠された意外な人間ドラマを明らかにしながら、科学のもつ“非情さ”と、それでも人間をとらえて放さない魅力とを縦横に語る。
目次
1章 一番のりにかけた執念
2章 秘伝としての科学
3章 先取権をめぐるガリレオの闘い
4章 ニュートンと巨人の肩
5章 先取権争いは広がる
6章 再発見された先取権
7章 涙をのんだ人々
8章 発見に自分の名前を刻んだ科学者
9章 先取権とノーベル賞の魔力