岩波ジュニア新書
いかそう日本国憲法―第九条を中心に

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784005002351
  • NDC分類 K323
  • Cコード C0232

出版社内容情報

自衛隊の登場にはじまり,九○年代の「国際貢献」「国連中心主義」の名のもとの「憲法見直し論」まで,試練に立たされつづけている憲法第九条.これを亡きものにするのか.それとも,第九条のもとで,ユニークな平和主義国家として世界に貢献する道をえらぶのか.第九条を中心に,憲法をいかしていく方法を探ります.

内容説明

自衛隊の登場にはじまり、九〇年代の「国際貢献」「国連中心主義」の名のもとの「憲法見直し論」まで、試練に立たされつづけている憲法第九条。これを亡きものにするのか。それとも、第九条のもとで、ユニークな平和主義国家として世界に貢献する道をえらぶのか。第九条を中心に、憲法をいかしていく方法を探ります。

目次

第1章 憲法を「物語」にしてみる視点―新しい憲法観の試み
第2章 平和憲法「物語」における「はじまり」―第九条の成立とその背景
第3章 「物語」のおかしな「展開」―「敵役」自衛隊の登場
第4章 「物語」の受難―ふたつの「解釈改憲」
第5章 落とし穴としての「集団的凡庸」―ある間奏曲
第6章 「物語」へのさらなる攻撃―「国連中心主義」による憲法切りくずしの試み
第7章 別の「物語」への作為―「国連中心主義」を軸にした改憲論
第8章 軍事力・国家・憲法―もうひとつの間奏曲
第9章 「物語」からみた「国連の軍隊」構想―真の「国際化」をめざして
第10章 「物語」の諸国民への拡がり―第九条は世界平和のモデル
第11章 「物語」を守り育てるもの―日本に根づく平和文化
第12章 いい「物語」に仕立てるために―私たちが選択すべきこと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

14
憲法の物語、理念は国民一人一人が活かしていくものだ、という視点から、9条に込められた戦後平和主義の歩みと危機を振り替える構成で、スタンダードな憲法本ではない。今は解釈改憲による集団的自衛権容認が話題になっているが、そもそも、自衛隊や個別的自衛権自体が、アクロバティックで無理矢理な解釈で容認されたものだという。さすがに今見ると古すぎてやや苦しいが、平和憲法の理念を戦略として活かしていこうという視点から、国連軍や国際貢献の未来を視野に入れ論じているのはさすがに憲法学の重鎮である2014/05/18

三休

0
2015年夏、今こそ、これを読むべきです。いかにして9条を育てていくか。少しずつ地球全体に広げるべきですね。奥平さんが子供たちに向けて優しく語りかけています。2015/07/21

Hidekazu Asai

0
湾岸戦争当時の「第9条論争」をよく理解できる本だ。 湾岸戦争当時、柄谷行人は湾岸戦争に反対しない者は今後の戦争も反対しないだろう、と予言していたが、実際、日本は戦争に反対できないでいる状態へ追い込まれていく。 それが先の「個別的自衛権は合憲」という主張が多くなったことだ。 そして、本書が「防衛庁が防衛省へ格上げするかもしれません」と述べているように、防衛庁は防衛省へ格上げした。 日本は着々と戦争へ向かっている。2019/05/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/192373
  • ご注意事項