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岩波新書
江戸の絵を愉しむ―視覚のトリック

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  • サイズ B40判/ページ数 213p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004308430
  • NDC分類 721.025
  • Cコード C0271

出版社内容情報

江戸時代,絵画の世界は遊び心にあふれていた.視覚のトリック,かたちの意外性-.絵師たちの好奇心と想像力が生みだした,思いもよらない仕掛けの作品を,浮世絵・戯作絵本から絵巻・掛軸・襖絵に至るまで紹介する.

内容説明

襖を閉めると飛び出す虎!江戸時代、絵画の世界はアッと驚く遊び心にあふれていた。視覚のトリック、かたちの意外性、「大きさ」の効果―。絵師たちの好奇心と想像力が生みだした、思いもよらない仕掛けを凝らした作品を浮世絵・戯作絵本から絵巻・掛軸・襖絵にいたるまで紹介し、新しい絵画の愉しみかたを伝える。図版多数。

目次

1 生活のなかの遊び―動く画面(日本の絵はどこで見る;「ひらいて」見る―絵巻「大蛇に化ける女」;動く壁―襖絵の隠現効果 ほか)
2 視点の遊び(日本の絵の魅力とは?;意外のかたち;合成された顔―国芳の「寄せ絵」 ほか)
3 「かたち」の遊び―猿の図像学(擬人化された猿;「猿」と「猴」;猿猴捉月―長い手の魅力 ほか)

著者等紹介

榊原悟[サカキバラサトル]
1948年愛知県西尾市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修了。サントリー美術館主席学芸員を経て、現在、群馬県立女子大学教授。専攻、日本絵画史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろし

38
絵は壁にかけて眺めるもの、という常識は江戸時代までの日本人には通じなかったのではないか。片手でほどくとともにもう一方の手で巻き取りながら読み進める絵巻物。開けたとき、閉めたときにどう見えるか意識して描かれた襖絵。光る円筒に映すと何が描いてあるかやっと分かるようになる鞘絵。どれもワクワクする仕掛けを楽しむ遊び心がふんだんにある。2017/10/06

takao

2
ふむ2021/07/12

yui

2
おもに江戸時代の作品の愉しみ方を、掛け軸や絵巻、襖といった形態や、江戸時代の人々の視覚に着目した本。筆者の言うとおり絵巻は少しずつ巻物を「ひらき」ながら見るし、掛け軸は上から下へと降ろしていくことで「ひらく」。襖も勿論「ひらく」ものだ。 展示会場でみていると忘れてしまいそうな、絵画の描かれた媒体の特徴こそが、日本絵画を面白くしている。 そして、江戸時代の作品の面白さには当時の人々の面白さを感じる心に優れていたことも上げられよう。人物や難しい用語にはふりがなが振られ、出典の論文も明記してあり嬉しい。2014/12/21

ひらりん

2
絵巻を開いて巻く。ふすまを開いて閉める。額縁に収まった絵とは違って、鑑賞に動きが伴う絵。あるものを他のものに見立てたり、視点を変えたりで、意外な形を生み出した絵。作者の遊び心に気づいたとき、見る側もちょっと楽しくなる、そんな江戸の絵の愉しみ方。2013/07/19

あゆみ

2
二段構えな絵画って面白い!虎かな猫かな、襖をあけて次の襖を見れば納得する。影絵ではきれいなのに、もとを見ると狸のキンって(笑)国芳の寄せ絵もじっくり見ちゃう。この一冊の本にいろんなおもしろさが詰まってました!2012/03/10

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