現代アジアの肖像<br> ホー・チ・ミン - 民族解放とドイモイ

現代アジアの肖像
ホー・チ・ミン - 民族解放とドイモイ

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000048651
  • NDC分類 223.1
  • Cコード C0322

出版社内容情報

「ドイモイ(刷新)」政策で経済成長が軌道に乗り,アセアン加盟と対米和解も果して世界の熱い関心を呼ぶベトナム.抗仏・抗米戦争を指導したホー・チ・ミンの波乱に満ちた生涯と思想をたどりつつ,この国の姿を描く.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スー

12
ホーチミンはバランス感覚に優れ機を見る事に長けており、この時しかないというタイミングで行動を起こす事ができる人物だと思えた。身なりも偉そうな服装をせず田舎のおっさんみたいにサンダルを履いていて親しみやすく威圧感も無く権力者に見えないのも今も人気がある理由だと分かりました。もうちょっと性格とか生活などが知りたかった。2017/01/31

紙狸

6
1995年刊。北ベトナムの指導者だったホー・チ・ミンは稀有な政治家だと思う。1969年に死去した後、北ベトナムのベトナム戦争勝利、武力によるベトナム統一、ドイモイ(刷新)政策採用、東西冷戦終結と、ベトナムと世界情勢は転変を重ねたが、ホー・チ・ミンのカリスマ性は陰ることがない。この本を読んで、彼の人物としての幅の広さ、柔軟さが重要だったのかと感じた。死後にベトナム共産党が「ホー・チ・ミン思想」と言い出した。孔子、キリスト、マルクス主義、孫文を評価した1947年の発言がよく引き合いに出されるという。2019/03/22

印度 洋一郎

3
ベトナム独立の父ホー・チ・ミンの生涯を通じて、ベトナム近代史と、独立運動の思想的潮流を探る。現代のベトナムで流布する、いわゆるホー・チ・ミン神話も検証していて、前書きによると、交流のあるベトナム人研究者との関係を考えると、かなり覚悟のいる事だったらしい。只、内容は歴史の経緯を冷静に分析していて好感が持てた。ホー・チ・ミンは、一貫してベトナム民族主義と共産主義の融合を追及し、時に共産主義の主流から疎んじられながらも柔軟な現実主義と強運で生き残った。カリスマ性というよりも人徳という、アジアの長老的な指導者か2017/02/21

ろーじゃ

0
ホー・チ・ミンの人物像と共産主義者としての特殊性の分析が面白かった。特に後者は、国際共産主義と民族主義+ホーの人柄の関連付けの分析が緻密で示唆に富む。現代ベトナムにおいてホーが果たした役割がよく分かる本でした。2013/05/23

hinoken

0
ホー・チ・ミンを通して近現代のベトナム史、社会主義運動史を述べた本。ホー・チ・ミンの政治的評価は知りませんが、常にベトナムの独立、民族解放を追い求めたその姿には素直に感嘆します。ホーおじさんの呼び名が示す通り、どこか他の指導者にない親しみやすさを感じさせる点もホーの魅力かと思いますね。2013/01/15

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