中公新書<br> 戦国大名の正体―家中粛清と権威志向

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戦国大名の正体―家中粛清と権威志向

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  • サイズ 新書判/ページ数 244p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121023506
  • NDC分類 210.47
  • Cコード C1221

内容説明

応仁・文明の大乱を経て、群雄割拠の時代が幕を開ける。戦国大名たちは、家中粛清を断行して権力基盤を固め、分国法の制定や城下町の整備により自らの領国を発展させた。やがて北条・毛利・島津らのように、版図を拡大し、地域に覇を唱える大大名も現れる。生き残りをかけて戦い続けた彼らは、ただ力のみを信奉し、伝統的権威を否定する専制君主だったのか。大名たちの行動規範を探究し、戦国時代への新たな視座を提示する。

目次

序章 ヨーロッパ人の観た戦国日本
第1章 粛清と王殺し
第2章 大名の条件
第3章 天下と外聞
第4章 亡国の遺産
終章 十六世紀の考え方

著者等紹介

鍛代敏雄[キタイトシオ]
1959年(昭和34年)、神奈川県に生まれる。國學院大學大学院文学研究科日本史学専攻博士課程後期満期退学。博士(歴史学)。國學院大學栃木短期大学教授を経て、東北福祉大学教育学部教授。専攻は日本中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もりやまたけよし

38
戦国大名に視点を向けつつ、いろいろな歴史資料の解説をしています。戦国大名といっても、やはり日本人なのか形式を重んじ、外聞を気にするなど中世の空気の中で生きていたんだという実感を持ちました。結果的に武扁重視の信長路線が成長していったあたりは、やはり戦国時代だったということでしょうか。2020/12/13

金吾

31
戦国大名とは何かを4つのテーマで書いています。それぞれ興味深い話でしたが、特に戦国の特色を色濃く表していると感じる「粛清と王殺し」「天下と外聞」は良かったです。2023/10/25

はるわか

27
戦国時代の合戦は食糧争奪戦。戦国大名の家中とは、大名の家族親族衆、譜代外様の家臣を家として包括し、血縁姻戚関係と主従関係および家臣団の横の連帯によって構成された権力構造のこと。大名の専制化を抑止するような家中が連帯する一揆的な結びつきと合意形成のあり方。戦国大名は家中と自らの領国たる分国を死守することに努め、天下の野望はほとんど抱いていなかった。家中における権力闘争や家臣団の内部紛争、一門一族との抗争など、家中の粛清と王殺し。応仁文明の大乱。関東の永享の乱、享徳の乱。飢饉の頻発、一揆の時代。寄親寄子の制度2017/02/10

slider129

24
戦国大名について詳しく書かれてはいるのだが、自分が応仁の乱以降信長以前の知識が乏しいだけに、結構読みづらいものがありました。正直、大内氏だとか六角氏も義賢以前のことを、知ってる前提で書かれても「ついて行けねぇよ」て感じでした。そう言う意味では読む人を選ぶ本かも知れません。理解出来たのは、領国を治めるにあたり多くの大名が粛正を行っているが、戦国時代では命のやり取りが付き物だけにやり過ぎに感じるのは致し方ない。しかし現代の組織でも、派閥争いの結果破れた派閥の構成者に冷や飯を食わせるのと何も違わないという事。 2016/05/24

Tomoichi

18
第1章の「粛清と王殺し」で足利義輝や他の戦国大名の王殺しに照らしてことさら誇張して扱う必要ないとあっさり(笑)こういう人って信用できると読み進めることができた。戦国大名ってなんぞやというわかっているようでわかっていない定義を多方面から分析していく。戦国大名は小説のように絶対君主ではないし、信長も十分常識人である。夢のない話って言ってしまえばそれだけだけど、戦国大名も辛いよって理解できた良書。これにて戦国シリーズは小休止。2022/06/25

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