内容説明
フランスが世界に誇る「花の都」パリ、そしてヴェルサイユ宮殿。これらを形作ったのは、ルイ十四世の治世に花開いた「グランド・デザイン」の思想だった。当時のフランスは、世界を席巻していたバロックに背を向け、徹底した計画志向の下でニュータウンを建設し、パリの街並みを整備し、ついにはヴェルサイユ宮殿を造営した。駆け引きに満ちた宮廷政治と、個性豊かな建築家たちの物語を通して、近代都市の源流に迫る。
目次
1 リシュリューのニュータウン
2 森の城館
3 フランソワ・マンサールとフランス古典主義
4 王の寝室
5 アカデミーと新旧論争
6 ルイ十四世の都市計画
7 ルイ十五世広場の設計競技
8 穀物取引場とフリーメーソン
著者等紹介
三宅理一[ミヤケリイチ]
1948年、東京に生まれる。東京大学工学部建築学科ならびにパリ・エコール・デ・ボザール卒業。工学博士。芝浦工業大学、リエージュ大学、慶應義塾大学、パリ国立工芸院教授を経て、2010年より藤女子大学教授。専攻、建築史、遺産学、地域計画、デザイン理論、グローバルな視点で近世・近代の都市と建築を再考し、都市文化の生成と移転について考察を深める。一連の日仏都市会議や東中アジア歴史都市会議を組織し、共同研究を進める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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