講談社現代新書<br> 平安京の下級官人

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講談社現代新書
平安京の下級官人

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065270318
  • NDC分類 210.36
  • Cコード C0221

出版社内容情報

平安のお役人もつらかった?
古記録から浮かび上がる庶民たちの人生!

五位以上の貴族と六位以下の下級官人たちの埋めがたい格差、下人同士の闘乱、平安京を彩る諸芸の人びと――。
平和で優雅な時代の苛酷な日常を描き出す一冊。

・上級貴族の邸第は一町四方、下級官人は四分の一町四方が標準
・下級官人は、家に築地塀を築いたり、檜皮葺にすることは禁止
・親が下級官人であれば、出世は事実上閉ざされていた
・任官を切々と訴える書家の申文
・官符を偽作した七十六歳の涙
・清少納言の兄の殺害事件
・道長邸で盗まれた二千両
・下級官人たちの抗議の訴え
・疫病に襲われた平安京の感染対策
・鴨川洪水の被害
・死穢は三十日の忌み

内容説明

古記録から浮かび上がる、庶民たちの人生。叶わなかった任官の望み、天皇の食膳を怠ける官人、内裏の杜撰な警備、平安京を襲った疫病…。五位以上の貴族と六位以下の下級官人たちの埋めがたい格差、下人同士の闘乱、平安京を彩る諸芸の人びと―平和で優雅な時代の苛酷な日常。

目次

序章 摂関期の平安京
第1章 下級官人の仕事(平安人事事情;儀礼という政務 ほか)
第2章 生活のあれこれ(武力による紛争解決―闘乱;権力を笠に着て―打擲 ほか)
第3章 恐怖の対象(平安京を襲った疫病;執政者を悩ませる火災 ほか)
第4章 平安京の人びと(諸芸の人びと;職人たちの平安時代 ほか)

著者等紹介

倉本一宏[クラモトカズヒロ]
1958年、三重県津市生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代政治史、古記録学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

110
藤原氏最盛期の平安時代の日本は国家としての体をなしていたと思えないほど、ズブズブのいい加減な法制や官僚制の実態に呆れる。一生うだつが上がらぬ下級官人は仕事を適当にやっつけて、僅かな権力をカネや地位のため振りかざす。栄華を誇る一部公卿の子弟や犯罪者がやりたい放題を繰り返す一方、庶民は貧苦と災害と飢餓にさらされ続けるのだ。社会政策や法の支配という概念がなかったとはいえ、ターザンが活躍するアフリカか火星のバルスームに近かったのでは。ひよわな現代人など絶対に生きられない、厳しい生存競争の世だったと思い知らされる。2022/02/17

南北

55
説話文学などからではなく、貴族の日記から当時の下級官人たちの記述をもとに当時の様子を明らかにしようとしているが、残念ながら成功しているとは言い難い。まず記述されること自体が少ないということ、さらに記述されること自体が特異な事象であって。一般的なものではないということが挙げられる。また当時の貴族たちの言葉を現代誤訳したものが、まるで高校の古文の訳のようで実感できないこともあり、あまりお勧めはできないと思った。2022/03/31

ホークス

46
2022年刊。本書を読んだのは、律令の官制に興味を持って調べた事があるから。式部省や内蔵寮の文官。衛門府や近衛府の武官。京職や受領。今に残るワードが結構多い。本書は下級官人及び平安京のよもやま話。時代の暴力性、露骨な人間の業がいっぱい。高級・中級官人は藤原氏の天下だけど、下級は和気、巨勢、小野など古い氏族も健在。源氏平氏ら臣籍降下組も多い。学問に強い大江、菅原も居る。組織や共同体は、できた端から陳腐化して行くもの。でも属する個人は既得権や経験値に固執する。小集団でも一人でもこの矛盾は免れない。2022/04/29

ゲオルギオ・ハーン

27
本書は当時の記録をもとに平安京の実務を行った六位以下の下級役人を中心に当時の社会の様子を部分的に書いている。記録から逸脱しないように気を遣って考察している。個人的に当時の日本で律令制が成り立たない理由が気になっていたので、本書で紹介されている事例から分かる貴族たちのモラル低下、都の行政能力の低下具合が分かったので有益だった。摂関政治は儀礼と階級制度を重んじることで首都と国内の秩序を保とうと目指したように思えた。育成制度がイマイチ分かりにくいのでその点が調べられる資料を探していきたい。2022/11/19

nagoyan

18
優。御堂関白記や権記などの古記録を駆使して、普段、光の充てられることのない平安京の下級官人や庶民の日常を描く。権記に細々と記録を残した行成も妻子と死別した月の記録は少ない。著者は平安人も現代人と親しい人の死を悼む気持ちは変わらなかったろうという。著者は、他方で、古記録で下人らの死が記録されているのは、穢に関わる限りだとも指摘する。平安貴族は、穢に関わらないということが何よりも重要であった。何とか穢になるのを避けようとするので、臨機応変が過ぎると、非道なことにもなる。国家的行事を中止に追い込む穢の力!2022/01/26

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