岩波ジュニア新書<br> 人とミルクの1万年

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岩波ジュニア新書
人とミルクの1万年

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784005007905
  • NDC分類 K648
  • Cコード C0239

出版社内容情報

氷河期が終わった約1万年前。農耕や家畜飼育が始まり、やがて家畜のミルクを主な食料とする、牧畜という生活様式が西アジアで始まった。ミルクを保存食とする工夫から、ヨーグルトやチーズ、バターなど乳製品も生まれた。ユーラシア各地に牧畜民をたずね歩く人類学者が、若い読者を牧畜と乳文化の雄大な歴史へと案内する。(カラー口絵2ページ)

内容説明

氷河期が終わり、約1万年前、家畜の飼育が始まった。やがて“搾乳”の発明により、家畜のミルクに大きく依存する、牧畜という生活様式が西アジアで始まった。ミルクを保存食にするための工夫から、ヨーグルトやチーズ、バターなど乳製品も生まれた。ユーラシア大陸の各地に牧畜民をたずね歩いてきた人類学者が、読者を牧畜と乳文化の雄大な歴史へと案内する。

目次

1章 動物のミルクは人類に何をもたらしてきたか
2章 人類はいつからミルクを利用してきたか
3章 ミルクの利用は西アジアの乾燥地で始まった
4章 都市文化がひらいた豊かな乳文化―インドを中心に
5章 ミルクで酒をつくる―寒く、乾燥した地域での乳加工
6章 ヨーロッパで開花した熟成チーズ
7章 ミルクを利用してこなかった人びと
8章 乳文化の一万年をたどり直す

著者等紹介

平田昌弘[ヒラタマサヒロ]
1967年福井生まれ。1991年東北大学農学部畜産学科卒、1999年京都大学博士号(農学)取得。2000年京都大学東南アジア研究センター研究員(日本学術振興会特別研究員)を経て、2004年から帯広畜産大学准教授。1993年~96年にはシリアにある国際乾燥地農業研究センター(ICARDA)に準研究員(青年海外協力隊員)として派遣され、植生調査と牧畜研究に従事。以後一貫して、牧畜と乳文化とを追い求め、ユーラシア各地をフィールド調査(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

42
2014年刊。全く知らない分野。乳食文化は西アジアで始まり、ユーラシアに広まった。生乳の加工法には四つの系列、①発酵させる、②クリーム(乳脂肪分)を分離、③凝固剤(酢など)を使う、④加熱濃縮、がある。湿度や寒暖によって加工法の選択、食べ方、搾乳する家畜も様々。モンゴルでは糖分の多い馬乳が酒造り(馬乳酒)専用であるとか、インドでは乳脂肪分の多い水牛が伝統的なコブウシを圧迫しているなどの話が面白い。チーズの熟成は湿潤冷涼なヨーロッパの文化。カルシウム摂取に搾乳が必要だった地域かどうか、の話は特に興味深い。2023/06/25

aisu

22
「砂糖から見た世界史」みたいなつもりで読んだら、歴史というより地理っぽかった。搾乳が始まった時期を証明するのは難しい…とかは考古学かな。乳製品の作り方の地域による違いとか延々と述べられていて…興味深かったけど、一度は食べてみないとイマイチピンとこないなあσ(^_^;)著者がお世話になったシリアの牧童と羊達、今も無事か……?2016/08/04

ふみすむ

20
実質的な内容は農学博士としての著者の学識と多地域のフィールドワークから得た状況証拠・科学的事実とによるミルクの文化人類学だが、書名に1万年とある通り、総括では各章の分析結果を元にした「ミルクの世界史」とも言える人類史の仮説が提唱されていた。土器に付着した有機物に含まれるミルク由来の脂肪酸から安定同位体分析によって、人類最古の乳利用は今のところ紀元前7000年ほど前の西アジアまで遡れるようだ。2015/04/08

そり

19
土器に付着したミルクの脂肪酸を分析することで、乳利用は少なくとも紀元前七千年には始まっていたとわかっている。西アジアの乾燥地帯。雨はほとんど降らず小麦が育たない土地。自然に生える植物を利用できる家畜を飼い、依存する生活スタイルがそこではじまった。ミルクが飲料になり万事解決、とはならない。ミルクの乳糖を分解できる酵素は大人になるにつれ減じていくからだ。まずヨーグルトに加工し、七割ほど乳糖を減らす。それから保存に長けたバターオイルやチーズに加工する。大昔から発酵は非常に身近なものとして共にあったのだ。2017/11/18

ヒナコ

16
人類が家畜を飼育し、家畜からミルクを搾乳できるようになり、さらに、搾乳したミルクをチーズやヨーグルトとして保存できたことで、人は家畜の乳を栄養源として活用できるようになった。それは約一万年前に、メソポタミア地域からやや離れた乾燥地帯の西アジアに興り、インドなどの南アジアと、ヨーロッパやモンゴルなどのユーラシア大陸北部に伝播していった。本書はこうした「ユーラシア大陸における乳文化の一元二極化説」(182ページ)に基づき、各地の乳文化を詳細に取りまとめたものである。→2024/04/13

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