内容説明
母性の未来はどうなる?男女産み分けや体外受精など、次々と開発される生殖技術は、果たして女性に“福音”を与えるものか。生命操作の危険性を女の立場から警告する話題の書。
目次
生殖技術と女の選択
卵どろぼう
ネズミからひとへ?―クローニング研究の進歩が意味するもの
代理母産業を暴く
男女産み分けの技術
インドにおける女子胎児中絶
生まれる子と生まれない子―障害者に対する生殖技術の適用
フェミニストの倫理、エコロジー、及び展望
個人の勇気だけではどうにもならない―80年代における子産みの危険
座談会『試験管の中の女』をめぐって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Uzundk
1
子供を選べるとは全ての意味で良いことなのだろうか? 受精を人口的に出来ると言うことは、卵を盗まれ、勝手に受精されいつの間にか、自分の細胞で出来た子供がいたり、誰かの卵を育てる保育器と扱われるのでは無いか。あるいは胎児の人権を盾に妊婦の人権が脅かされるのではないか、そしてそういう実例が存在すると言うことに驚いた。 障害の診断が出来る事によって、結果として障害のある子供を産んだことを社会が断罪する日が来るかも知れない、それははたして正しいのだろうか。人間それらについての倫理をまるで準備できていないと感じた。2014/12/11