内容説明
本の文化は地球の知的環境を根底から変えた。しかし、それを支えてきたグーテンベルクの印刷革命が、新たな革命によって乗り越えられようとしている。デジタル技術の発展が、本の価値をラディカルに相対化しつつあるのだ。膨大な文書を回遊するハイパーテクスト技術がいかなる発想で生まれ、電子ペーパーや仮想現実、着装型コンピュータなどの最新技術とどのように交錯しているかをたどり、本を超える記憶装置のかたちを探る。
目次
1 本の未来を指し示すもの
2 本はいかにして消耗品になったか?
3 野生のなかのハイパーテキスト
4 メディアの呪縛を超えて
5 未来のメディア
6 知覚と感覚のデジタル操作
7 新たな記憶技術の時代へ