内容説明
戦後欧州復興のため発足したOEEC(欧州経済協力機構)を母体として、1961年9月設置されたOECD(経済協力開発機構)は、先進国の国際機関としていまや世界最大のシンクタンクであり、各国の経済政策調整、途上国援助、エネルギー・環境問題等取り扱う課題も多彩である。六四年に加盟して以来有力な一員として任務を果たしてきた日本の政策当事者であった著者が、その歴史、活動実態、そして日本の果たすべき役割を示す。
目次
第1章 政策調整の場としてのOECD(広汎や経済・社会問題に取り組む先進国のクラブ;経済政策調整 ほか)
第2章 途上国への援助政策の調整及びOECDと非加盟国との関係(開発途上国支援とDAC;非加盟国との関係強化)
第3章 エネルギー問題への対応(石油問題の歴史と国際エネルギー機関(IEA)設立
IEAの目的と活動 ほか)
第4章 先進国のシンクタンク(高まる環境問題の重要性;構造調整、規制緩和と規制制度改革 ほか)
第5章 冷戦終了後の世界への対応(国際情勢と世界経済の根本的変化;OECDの課題と日本としてのOECDの活用ぶり ほか)