内容説明
食物や器の文字に形象された、古代の祭祀や日常生活。男女関係から天下国家をも描写し、珍獣妖怪まで跋扈する漢字たち。確かな理論と豊かな蘊蓄で繙く、中国四千年の社会文化史。
目次
第1章 漢字と食文化
第2章 男と女の漢字学
第3章 漢字の動物園
おわりに―「解釈」ということ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
10
漢字の成り立ちについて説明した本。昔持っていた漢字成り立ち字典を思い出す。白川静が漢字の字源について色々著しているが、どうも呪術や占卜と結びつけて考える傾向にある。話としては面白いがどうも説得力がない。一方、阿辻の解釈は現実的で、妥当性を感じる。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51490239.html2017/09/04
遠野
5
最後まで読めていないまま返却したので、機会があれば再読したい。「郷」は「ごちそうに向かい合った人」だというのが印象に残っている。象形文字はシンプルでありながら的確なところが楽しい。2010/12/25
やまぐてぃ
1
阿辻さんの本3冊目。「タブーの漢字学」と少し内容がかぶっている部分もあったが、それでも著者の豊富な知識と経験に裏付けられた漢字の成り立ちは読んでいて面白い。漢字の字源ということで、最後に「解釈」について少し述べておられる。2012/02/22