内容説明
田舎町がシェークスピア劇のメッカに変わる。砂漠地に水の町が生まれ、「老人の王国」で村が甦る。世界の成功例に共通する「精神的・人間的・文化的」な町づくりを分析し、日本の町の活性化を考える。
目次
プロローグ いま町づくりに何が必要か
1部 アメリカに見る町づくりの仕掛け(村おこしのシェークスピア劇場―オレゴン州アッシュランド;老人たちの王国―カリフォルニア州ロスムア;夢のリバーフロントの誕生―テキサス州サンアントニオ;世界のウォーターフロントの先駆―メリーランド州ボルチモア;町全体が建築の美術館―アイオワ州デモイン;大学による村おこし―ニューヨーク州イサカ)
2部 ヨーロッパ―歴史の上に重ねる町づくり(ワイン村のもう一つの村おこし―ドイツ・ベルンカステル;町が博物館になる―フランス・ブロワ;小さな町の小さな成功―イギリス・ニュータウン)
エピローグ そして日本の町づくりへ(アメリカ・ウォーターフロント計画の悩み;アジア・多重構造のもつ豊かさ;ポストモダンは日本から始まる;小さな「種」をどう育てあげるか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomochum
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世界の「精神的・人間的・文化的」町づくりの例から、日本の今後を考える。本物が本物を産む。街に住む人のための町づくりが、外からきた人にも喜ばれる。仕事がある場所に人は集まる。観光はそれを作る。中の人にとって住みよく(金銭的な意味以外でも)豊かな観光地こそ、外から来る人にも価値あるものとなる。行政も住人も、「いかに金を使わないか」を考えつつ、「誰かが何とかしてくれる」と思ってるだけでは何も始まらんな、と思った。あるものを見つめ、出来ることを考える難しさ。2014/03/31
sohya_irej
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欧米の村おこし/町おこしの成功例を引き、最終章では日本の町づくりに対する理想を語る。祭りやひとつの観光施設に頼る町おこしはあまりに一面的で一過性的である。2010/08/08