出版社内容情報
【内容紹介】
夫婦とはいったい何であろうか。人を愛するとは? 信仰に生きるとは?この人間に根本の問題を、著者は自らの生活を卒直に語りながら考える。ユーモアあふれる語り口で、深く、きびしく人生の機微をみごとにとらえた本書は、また、心あたたまる夫婦愛の記録でもある。
〈夫の歌を聞く〉――結婚して以来、わたしは心の底ででも、夫を軽べつしたことは一度もない。むしろ、わたしの口は「ハッキリ」とものを言うために、「ハッキリ」とほめてきたかもしれない。「うちにはテレビがないけれど、三浦が、歌が上手なものですから、テレビなどいらないんですよ」などと、ぬけぬけとわたしは言う。そして、三浦がうたってくれると、ウットリと三浦の顔を眺め、悲しい歌は涙を流して聞いてしまう。人から見ると、いい年をして馬鹿な女と笑われるかもしれない。だが、夫の歌がこの上なく楽しいことは、べつだん他人様の迷惑にはなるまい。夫婦なんて、それでいいんじゃないかと思う。聖書にも、人のことをあれこれ言うなと書いてある。「さばくな」と。――本書より
きらめくような鋭さ 田中澄江
仕合わせが満ち溢れているような本である。しかし、仕合わせをつかむことは、いつの時代でもむずかしい。三浦さんは、けっして、大げさでものものしい表現をとらず、日常生活の中から、ひととひととの結びつきのもろさと可能性を見つめつづけてこられた。その口あたりのよい文章には、一語一語に、きらめくような鋭さで仕合わせの意味があたたかく語られている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょび
5
キリスト教抜きで読んでもとても為になることばかり書かれていて、私もこういう考えを持つ人になりたいなと思った。もし私が将来結婚することが出来たら、この三浦夫婦のようなお互いを尊敬し労りあう素敵な夫婦になりたい。2013/11/21
雲國斎
0
何の記憶もない。1981/01/13
秋はeuglena
0
2004
Ryusuke Minato
0
人生とは他との戦いではなく、自分自身のなかにうごめく、わがまま、怠惰、勝ち気、冷淡、さまざまのよからぬ欲望などとの戦いであると知ったとき、私たちの生活内容はたしかに変わる…この本のなかの好きな一節です。三浦さんの本を読むと、いつも目から鱗です。2014/01/07
のんたん
0
読むたびに反省するんだけど、どうしても反抗しちゃうんだよなー。ダメな妻候補でごめん。2007/06/30