出版社内容情報
パルテノンを築き,フェイディアスを生んだ古代ギリシアの世界.著者は,親しくギリシア各地を訪れ,紺青の地中海のほとり,オリーブの緑におおわれた丘陵に点在する神殿や劇場,あるいは野辺の墓碑,また遺跡や彫刻をたずねて,往時の英雄,美女,競技者たちのおもかげを偲びつつ,深い感動をこめてギリシア美の世界を描く.
内容説明
パルテノンを築き、フェイディアスを生んだ古代ギリシアの世界。著者は、親しくギリシア各地を訪れ、紺青の地中海のほとり、オリーブの緑におおわれた丘陵に点在する神殿や劇場、あるいは野辺の墓碑、また遺跡や彫刻をたずねて、往時の英雄、美女、競技者たちのおもかげを偲びつつ、深い感動をこめてギリシア美の世界を描く。
目次
1(エルギンマーブル;原作と模作;神話と美術;神域;アゴン)
2(英雄時代―プロローグ;幾何学文様;アルカイク;神殿;アッティカ陶器;厳格な様式;パルテノン時代;墓碑;四世紀;夕映え)
著者等紹介
澤柳大五郎[サワヤナギダイゴロウ]
1911‐95年。1935年東北大学文学部卒業。専攻は美学、美術史学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おおにし
16
1964年出版。紀元前2500年からヘレニズム時代までのギリシア美術史の入門書。白黒だが130点以上の写真が収録されていて、ギリシア美術の変遷がよくわかる。もともと旧表記で書かれた文章を新表記にして出版されたという格調高い文章は読みづらいところがあったが、本書を読んでギリシア美術への興味が高まった。古代ギリシアの彫像類の多くが本国にはなく、ヨーロッパ各地に点在しているため実物を鑑賞しようとするとなかなか大変だ。2020/02/22
Hiroshi
5
アンコール復刊されたもの。1960年にギリシアで3ヶ月過ごした著者が自ら撮った白黒写真全132枚で解説する本。先ずはギリシアの風景。光と空気に特徴がある。光が強く遠近感のない澄んだ空気だ。ギリシアの風景は絵画的でなく彫刻的だと。山容樹姿の厳しさ、雄大さがある。大英博物館のエルギン・マーブルが有名。ギリシア彫刻の写しはローマ時代に大量に作られた。ギリシアが衰えるとギリシア文化は古典となったのだ。原作と模作との差は予想を遙かに超える。3つの彫刻を見るとローマの彫刻は装飾的に過ぎない。本質で勝負していないのだ。2023/07/12
epitaph3
2
生きてる人がそのまんま美術になったような。写実的だなあ。2013/12/31
sk
2
印象批評ばかりだが、知識が得られることに変わりはない。図版豊富。2009/07/18
はちめ
1
伝わって来ないのは何でだろうか?読み終えるのに苦労した。字が小さいからでもないと思う。2016/09/24