感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごーや
2
50年前の本。最近の豪雨災害を機に打ち出された「流域治水」の重要性は、明治期デレーケによって既に指摘されていたこと、筆者も繰り返しその重要性を指摘していることを踏まえると、今後の水害対策を考える上で、日本の治水思想を振り返ることの意義はあるだろう。明治〜昭和40年代の水害事例地域を丹念に説明し、時代ごとの被害の変遷を追うことで、明治以降変わらない技術者に支配的な治水思想、近代化や都市化に伴う国土の変貌が水害拡大の要因だと主張している。では、現在の低成長時代の水害は、どのような論理で説明できるのだろうか。2020/07/21
YN
0
未だに古びない内容。縦割り、或いは部分的な対応の弊害は半世紀前に分かっていたが、未だその課題は残る。流域治水の考え方も広まりつつあるが、国土の変容にその施策は追い付いていない。2020/10/13
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