講談社文庫
ル・オタク―フランスおたく物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062762182
  • NDC分類 778.77
  • Cコード C0195

出版社内容情報

『ドラゴンボール』のフランス語タイトルを直訳すれば『ドラゴンボール』。でも『ルパン三世』は『泥棒エドガー』? 『キャプテン翼』は『ドリームとトム』に!? 世界有数のオタク大国となったフランス。オタクビジネスに賭ける者たちの想いをレポート!

内容説明

一〇年ほど前、世界は「おたく」を求めていた。パリを中心に、欧米で巻き起こった二〇世紀末のジャポニズム、それに関わった者たちの姿をレポートする。フランスだけでなく、日本のアニメ産業の現状や、問題点も鋭く分析。文庫化にあたり再取材を敢行し、今日の「おたくカルチャー」のすべてがわかる決定版。

目次

1 世界に広がるオタク文化
2 日本アニメがいかにしてフランスに上陸したか
3 フランス・オタク界の殿堂「トンカム」
4 「フランス・オタク界のボス」ドミニクの青春
5 海の向こうのオタクな奴ら
6 日本のオタクは世界に通じる
7 ル・オタクその後。

著者等紹介

清谷信一[キヨタニシンイチ]
1962年生まれ。東海大学工学部卒。ジャーナリスト、作家。日本ペンクラブ会員。広告業界、ロンドン遊学を経て執筆業に。執筆業の傍ら起業、貿易・小売も営む。買い付けを兼ねて、毎年欧州、中東、南アフリカなどを主たるフィールドとして軍事を中心に海外取材活動を行う。ゲームのシナリオやTシャツのデザインなども手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

富士さん

3
正直なめていました。外交や防衛の問題点を語るのと同じ切り口でオタクの海外発展の在り方と日本社会の反応を語る方法は見事だと思います。そのおかげで、浮かれたオタク外交論にならず、軽妙な内容ながら比較文化的な深みを帯びています。アニメの海外発展にはアメリカ圏、フランス圏、ラテン圏の3タイプが見込めるなどは、今でも黙過されがちな慧眼であって、これだけでも著者の取材の丁寧さを表しているように思います。ブレない切り口と肌感覚の取材に裏打ちされている本書は、情報が古くなってもこの分野の基礎文献であり続けるでしょう。2019/03/31

yomite

3
10年前に書かれたものなので、それ以前の10年の流れ。ヨーロッパで「ANIME」や「MANGA」がどのように浸透していったか。また、その立役者のドミニクがどのような青春時代を過ごしたか、とても興味深く、面白かった。さらに10年後の今、「ANIME」や「MANGA」は、日本の輸出産業の重要なコンテンツになりつつある。が、ただメディアが報じるままを飲み込んでいては危険な気もする。著者曰く、オタクはこれ以上増えることもなく、なくなることもないだろう。またオタク文化がメインになることは、まずない。2010/12/08

うたまる

2
いや、これは駄目でしょう。”おたく”の話ではなく、フランスという国がどのように異文化を受け入れていったか、ということが中心になっちゃってる。本論のはずの”おたく”の話は実質半分も無い。なぜそうなったかと言うと、著者がすぐ格好つけて文明論社会論みたく語りたがるから。そのご高説に読み応えがあれば救いにもなるが、安っぽくありきたりの批判ばかりで退屈極まりない。おまけに欧米のプア・ホワイトを元に、ドヤ顔で「ぼくはこれをプア・イエローと呼んでいる」なんて、読者を赤面させんでくれ。痛すぎるわ。2014/08/27

スプリント

2
日本のサブカルチャーにハマる若者が多いことで有名なフランスのオタク事情を紹介した本です。日本のアニメや映像作品をそのまま放送できず勝手に編集を加えていたことが驚きでした。北斗の拳をコメディにする意味って・・・。所々過激な主張が垣間見えますが全体として楽しめました。2014/06/19

greenman

2
2009年に文庫になっているが、本当は1998年に出版されていて最終章以外はフランス人のドミニクと彼の作った「トンカム」という出版社についての話が中心だ。1978年に「ゴールドラック」こと「UFOロボ・グレンダイザー」がフランスだけでなくイタリアやスペインでも大反響を巻き起こしたことから、ヨーロッパでオタクが誕生する契機ができた。ヨーロッパにアニメが放映された当初はアメリカ経由でアニメがやってきたことで、粗悪な改ざんもあったというという所は興味深い。2012/04/25

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