出版社内容情報
地球上にあらわれた2億3000万年前,小型の恐竜たちは大型のワニの祖先に圧倒されていた.その後,2億年前,ワニの祖先が絶滅したのをきっかけに,恐竜が大繁栄していく.さらに巨大恐竜の出現,始祖鳥の空への進出と,多様化が進む.アルゼンチン,南極,中国などでの発掘経験もまじえ,恐竜繁栄の歴史をえがく.[カラー16頁]
内容説明
2億3000万年前、地球上にあらわれた小型の恐竜たちは大型の爬虫類クルロタルシ類に圧倒されていた。その後、クルロタルシ類が大量絶滅したのをきっかけに、恐竜が大繁栄をはじめる。そして、巨大恐竜の出現、始祖鳥の空への進出と、多様化が進む。アルゼンチン、南極、中国などの発掘経験もまじえ、恐竜時代前半をえがく。
目次
1 アラスカで恐竜化石を探す
2 地球最古の恐竜
3 全大陸制覇へ
4 小型獣脚類さかえる
5 巨大化へ
6 空へ進出する
著者等紹介
小林快次[コバヤシヨシツグ]
1971年福井県生まれ。ワイオミング大学地質学地球物理学科卒業。サザンメソジスト大学地球科学科で博士号取得。現在、北海道大学総合博物館准教授、大阪大学総合学術博物館招聘准教授。獣脚類のオルニトミムス類を中心に、恐竜の分類や生理・生態の研究をしている。主なフィールドは、モンゴル、アラスカ、中国、カナダ、アメリカ、アルゼンチン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鯖
12
ダイナソー小林の文章はアメリカンでハードボイルドっぽい。化石発掘現場の荒涼とした崖を命綱なしで登ってくシーンとか冒険小説そのまんまだもんなあ…。「トニー!トニー!足跡!足跡!大きいの、小さいの、皮膚とか。とにかくすごい!」(原文ママ)あれ、なんか可愛くなっちゃった…。でも味のある文章で恐竜最先端知識がいっぱい得られて、とても面白い。身体中に空気の袋を点在させ、軽量化、酸素を多く取り入れるための呼吸の補助、代謝率アップ等をはかり、巨大化させた龍脚類独自の気嚢システムの説明が面白かった。2018/12/02
吟遊
7
研究者が最前線を語る。現場の話が多い。2016/08/18
きゅうり
6
小林先生のフィールドワーク冒険談から、恐竜の巨大化~鳥への進化について。2018/05/29
こなやぎ
4
著者はラジオの子ども科学電話相談でおなじみ。番組では、あまり子ども扱いしない先生vs大人顔負けの知識量を誇る恐竜キッズのやりとりが楽しいが、本書もどのへんがジュニア新書!?と言いたくなる、新書赤版でもおかしくない本格的な内容。恐竜研究は日進月歩だそうなので、刊行から数年経ち本書の内容のなかには最新の学説に上書きされているものも少なくないかもしれないが、「始祖鳥は鳥の祖先」世代の子どもだった私からすれば、本書を最先端までの飛び石として読めて良かったと思う。山岳エッセイ好きとしては第一章のスリルも良かった。2018/08/13
FFFT
4
夏休みシーズンになるとなぜか恐竜の話が読みたくなる、という理由で手に取ったww ブラキオサウルスなどの竜脚類はなぜあんなに体が大きくなったのか、恐竜の体温はどれくらいか、など面白い話だった。ジュニア新書ですが恐竜好きな大人も楽しめると思う。2013/08/24