出版社内容情報
沖縄返還の裏には密約が存在した。核持ち込み、基地自由使用、日本側巨額負担・・・。かつてその一角を暴いて「機密漏洩」に問われた著者が、数々の米公文書や証言をまじえてその全貌を明らかにし、今日の歪んだ日米関係を考察する。
内容説明
日米の思惑が交錯した沖縄返還には様々な「密約」が存在したことが、近年相次いで公開された米公文書や交渉当事者の証言で明らかになってきた。核の持込み、日本側の巨額負担…。かつてその一角を暴きながら「機密漏洩」に問われた著者が、豊富な資料を基に「返還」の全貌を描き、今日に続く歪んだ日米関係を考察する。
目次
第1章 「沖縄返還」問題の登場―その背景と日米の思惑(池田から佐藤へ;ベトナム戦争と沖縄返還;ジョンソンからニクソンへ)
第2章 核持込みと基地の自由使用―交渉とその帰結(1)(明かされた核密約;基地の自由使用と事前協議の空洞化)
第3章 財政負担の虚構―交渉とその帰結(2)(米資産買取りの内幕;闇の主役と秘密合意;つかみ金、二億ドルの使途;追加された二つの密約)
第4章 変質する日米同盟(安保共同宣言と新ガイドライン;日米軍事再編)
第5章 情報操作から情報犯罪へ(密約を生む土壌;秘密体質の形成;情報犯罪は続いている)
著者等紹介
西山太吉[ニシヤマタキチ]
1931年、山口県に生まれる。慶應義塾大学法学部卒、同大学院修士課程(国際政治学専攻)修了後、毎日新聞社に入社。経済部を経て、政治部記者として首相官邸、自民党、外務省などを担当。1972年、沖縄の施政権返還にからむ密約取材をめぐり、国家公務員法違反容疑で外務省の女性事務官に続いて逮捕された。一審で無罪(事務官は有罪、控訴せず確定)となったものの、二審で逆転有罪、1978年、最高裁で確定(懲役4ヵ月、執行猶予1年)した。一審判決後に退社し、福岡県北九州市の西山青果株式会社に勤務、1991年、退職。「密約」を裏づける米公文書などの報道が相次ぐ中、2005年、謝罪と損害賠償を国に求めて提訴した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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