内容説明
マレー半島上陸と真珠湾攻撃によって開始された「アジア・太平洋戦争」。なぜ開戦を回避できず、長期化したのか。兵士や銃後の人々、アジアの民衆は、総力戦をいかに生き、死んでいったのか。矛盾を抱えて強行され、日本とアジアに深い傷跡を残した総力戦の諸相を描きながら、日米交渉から無条件降伏までの五年間をたどる。
目次
第1章 開戦への道(三国同盟から対米英開戦へ;戦争の性格;なぜ開戦を回避できなかったのか)
第2章 初期作戦の成功と東条内閣(日本軍の軍事的傷利;「東条独裁」の成立)
第3章 戦局の転換(連合軍による反攻の開始;兵力動員をめぐる諸矛盾;「大東亜共栄圏」の現実;国民生活の実状)
第4章 総力戦の遂行と日本社会(マリアナ諸島の失陥と東条内閣;戦時下の社会変容)
第5章 敗戦(戦場と兵士;本土空襲の本格化と国民;戦争の終結へ)