感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
65
ウポポイの国立アイヌ民族博物館での特別展が著者の特集で、その中で本書が興味深く紹介されていたので購入して読んでみた。著者は金田一京助の下で特に徹底した地名解析を行ったアイヌで、その成果をコンパクトにまとめたのが本書と『地名アイヌ語小辞典』だ。明治時代に著された永田方正『北海道蝦夷語地名解』を50ページにわたり徹底批判しているが、全部をよく読むと著者がこの『地名解』に依拠して研究を進めていったことが分かる。そして自らの言語であるアイヌ語に踏み込んでいったからこそできる批判であり、むしろ正しい姿勢だろう。2022/08/14
Koning
27
知里真志保といえばあの知里幸恵のご兄弟で金田一京助のお弟子さん。結構アクの強いお方なのだなーというのがわかる気楽に読める入門書という位置付け。正直今となってはって本なんだけど、地名で胡散臭いバチェラー辞書を援用してトンデモを垂れ流しまくってた連中への怒りが随所で爆発してて楽しいです(え。いや、そういう読み方が一番楽しいと思うんだこれ(汗2016/11/14
ナハチガル
5
のっけから他の研究者に対する批判が頻出するのには驚いたが、アイヌ独特の文化を交えた解説は分かりやすく、楽しんで学べそう、なのだが、いかんせん時間がない。衝動的にアイヌ語に興味をもって読み始めたが、本格的な学習はまたの機会に。2016/12/25
雨彦
3
筆者が「寝そべって読める」と言ったくらいで、たしかに親しみやすい文章。読みものとしても楽しめる。本来の筆者の意図どおり「地名」ではなく通常のアイヌ語入門として読むなら、ちょっと情報がすくないので注意。2013/07/05
ねないこだれだ2世
1
この人の文章好き。珍本中の珍本(笑) リズムがあって、ユーモアがあり、大変読みやすい。2014/10/20