出版社内容情報
8カ国語に通じた学者が豚を飼うなんて――同僚の労働者は不思議がる.闘争,批判,迫害,下放……10年に亘る文革は様々な悲喜劇を生んだ.台湾生まれ,日本の帝大卒の著者は天安門事件を機に中国を去る.痛恨の回想.
内容説明
八カ国語に通じた学者が豚の飼育係をやっているぞ―同僚の労働者は不思議がる。私は思う。いや、文革時代にはもう一つ豚語も話せたのだ。闘争、批判、迫害、下放…十年に亙る文革は様々な悲喜劇を生んだ。台湾に生まれ、日本の帝大に学び、中国革命に身を投じた著者は天安門事件を機に中国を去る。痛恨の回想。書下し。
目次
敵はどこに
文革の勃発
中央編訳局の「走資派」
紅衛兵
死の文革での「活躍」
ついに「闘争」される
インターバル
家宅捜索
「敵」として
幹部の学習班
軟禁
宣伝隊
文革での生と死
十億総自白
上下の逆転と左右の逆転
島流し―五七幹部学校入学
名誉回復
豚飼い
妻が二度目の闘争に遭う
私に対する結論を覆せ
文革後の十三年